フコイダンとは硫酸多糖の一種で、コンブやワカメ(一部位であるメカブを含む)、 モズクなど褐藻類の粘質物に多く含まれる食物繊維です。なお、類似の物質はナマコなどの動物からも見つかっています。主に L-フコースが α1-2、α1-4結合で数十から数十万個も繋がった化合物で、平均分子量は約20,000。グルクロン酸を含む U-フコイダン、硫酸化フコースだけからなる F-フコイダン、ガラクトースを含む G-フコイダンなどに分類されます。褐藻類(モズク、メカブ、コンブ、アカモク、ウミトラノオ等ホンダワラ類等)に多く含まれ、わかりやすい表現手段として海藻のネバネバ成分と表現されることが多く、アカモクに関する研究などから、生殖器に多いとの報告もあります。

フコイダンは、スウェーデン、ウプサラ大学のキリン教授が褐藻類であるヒバマタから硫酸基のついた粘質物を始めて単離しフコイジンと命名した(1913)ことに始まります。その後、国際糖質命名規約によってこれらの多糖の総称がフコイダンと定義されました。その生理効果としてはヘリコバクター・ピロリ(ピロリ菌)の定着阻害作用、機能性胃腸症の改善作用、抗腫瘍効果、抗血液凝固作用、コレステロール低下作用、抗炎症効果、抗アレルギー効果などが知られています。

このようにフコイダンは、様々な生理作用を有し、食用海藻の保健効果との関連が考えられています。ただしヒトでの検証例は少なく、機能性胃腸症の改善作用などの報告にとどまります。

基礎研究として、抗酸化作用、アポトーシス誘導による抗ガン作用、抗菌作用、皮膚創傷修復作用、胃粘膜保護作用、胃潰瘍治癒促進作用、血中コレステロール低下作用が報告されています。一方、フコイダンはメカブなどの海藻類から抽出されますが、海藻類に多く含まれるヨードにもアポトーシス誘導による抗ガン作用があることが報告されており、フコイダンの作用とされる抗ガン作用は抽出時に混入したヨードの作用である可能性も残ります。
健康食品としても、現在既に各社から昆布やモズクなどを原料に、様々な製品が発売されています。しかしそれらはあくまで健康食品です。医薬品でないにもかかわらず、効能を表示していたり、インターネットでの誇大広告、一見販売とは無関係の団体をうたい、高額の製品に誘導する手口等には気をつけなければなりません。フコイダンの学術的定義は「高分子多糖体」であり、低分子これは通常フコースとよばれ単糖である、低分子フコイダンの表現は学術的には存在しません。しかしながら特に健康食品の販売差別化のため多様な表現が使われている現状が存在しています。